タイのクーデター

朝、出掛けに友人から電話があった。「カセームさん、大丈夫?」と聞く。え、何が?「クーデター」ということ。「ええ!オーストラリアでクーデター!!」と驚いたら、彼女は、夫がタイに行っているものと誤解して心配してくれていたのだった。テレビを見なくて新聞購読もやめている上、ここ3日間は16時間労働+家事育児(ってほどやってないが)なので、とにかく物理的余裕がないから、世情にはますます疎い。バイト先に向かう途中で新聞を買おうと思ったが、買っても読む時間がないのでやめる。私のバンコク滞在中にも、確か2度か3度クーデターがあった。あれから10年以上たっているので質が変わっているかもしれないとはいえ、夜のテレビ放映を見る限り、それからタイ人の感想を聞く限り、そうでもないようだ。初めてクーデターというものを経験した時は、夜の帰り道に、なんだか道が空いているなあ、と思って帰宅して翌日にクーデターだったことを知った。日常生活に特別の変化はなかった。

しかし1992年には流血事件になった。あの時、弟の結婚式に参列するため夫婦と赤ん坊だった息子の航空券を購入してあった。でも空港や飛行機は危ない、という噂があってキャンセルしようと思ったのだが、キャンセル料金がやたらに高い。だったらバカバカしいな、と思って予定を遂行した。あんなに空いている飛行機に乗ったのは最初で最後かもしれない。おかげで座席は使いたい放題で、エコノミーなのに横になって眠れた。近くにいたご婦人が「せっかく観光に行ったのにバンコクの街はガラガラ」と文句を言っていた。ウチではその時には、テレビを修理に出していて、何が起きているのか分からず夫とテレビを受け取りに行った。道路はガラガラだった。帰ってテレビをつけたが軍司令官がしゃべっているのみ。現場を見たいと思って出かけようとしたら、たまたま上京していた、日頃は無口で静かな夫の父に強烈に制止された。大量の死傷者が出たことを後で知った。あの頃から「民主主義」というタイ語が頻繁に聞かれるようになったのだ。すでに数年タイに行っていないし、今回の背景が何かを知るのは難しい。ただ、タクシン現首相は地方の村人には人気がある。批判しているのは都市の中産階級や知識層、そしてマスコミ。タイでは地方間格差、階層間格差は大きい。どこから見るかによって相当の違いがあることは確かだ。
by kienlen | 2006-09-21 01:28 | タイの事と料理 | Comments(0)

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