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外国語上達の極意

外国語上達の極意_f0104169_22372037.jpgこんな生活だと読書時間がない。合い間をみては読むが時間の絶対的不足。嘆かわしい。だから『わたしの外国語上達法』という面白い本もまだ3分の1くらいで、長い前置きが終わって本題に入ったところだ。ほとんど外国に出ることなく、25年間に16の外国語を身につけた人の具体的な方法なのだが、最初のポイントは「原書を読むこと」である。原文がそもそもひねりが効いているのか、米原万里の翻訳だからよけいにそうなのか分からないが、とにかく面白い。原書購読を推奨して、先生に学ぶことの欠点をあげつらっているのだが、細かい指摘のどれもが、ハイハイとうなずけるものばかり。私もバンコク在住時に一応タイ語のスクールに何度も挑戦して、前払いで安くないお金を払っては無駄にしたものだ。なぜか?

時間の関係でマンツーマンしか無理なのだが、この場合先生と相性が合わないと最悪。私なんか「こんな人のために上達なんか決してしてやるものか」とか思ってしまって、逆説的にはいい生徒なんだろうが、これで長続きするわけがない。それから、いい歳をして新しい言葉を学ぶということは、かなり苦しいことなのだ。こっちは子供じゃないのに「きのうどこへ行きましたか」「会社に行きました」「何を食べましたか」「ソムタムを食べました」「タイ料理は好きですか」「はい、好きです」…これを1時間…。それより新聞でも読みながら議論したい!でも無理。そこまでの語学力がないから。それでもさすがに初心者の域を出るとそのくらい挑戦してみたくなって実行したことがあるのだが、これがまた輪をかけてもどかしい。自分の考えに語彙が追いつかない。この先生、いくらなんだって単純化しすぎじゃないか、もっと抽象的な言葉を多用してくれれば覚える、、、かもしれないのに、などと教師のせいにする。

その本に戻ると、教師を雇ったら費用がかかるし、時間の調整が難しいし云々。それに対して本だったら、どこにも持ち運べて、食べながらも開くことができて、わからない単語なんか飛ばして内容が楽しいから読めばいい…。なるほど、説得力あり。すごく共感。それで夕食時に早速息子に受け売りをする。「英語なんかね、本を読めばいいんだよ。ああ、でもアンタは日本語の本も読めないもんね。ママはタイ語の本を今日から読む」と、ついでに宣言したら、娘が「上にあるよ!」と言うから「持ってきて」と言ったら、写真の絵本を持ってきた。ニタニタしながら。「このシリーズ20冊あるからね、毎日読むんだよ」と娘。はい。母の姿を見たことがないアヒルの子が、母探しに行くお話し。カニに出会って「あなたはアタシのママでしょ?」と聞くとカニは「足が8本あるから違うよ、私はカニのママよ」と答える。次に出会ったのはカエル。「あなたはアタシのママでしょ?」「違うよ…」次に出会ったのは?タイ語の勉強のために留学したいとずっと思っていたけど、それより原書購読メソッドに切り替えるのもいいかも。でもこの絵本で原書購読に値するのかどうか。
Commented at 2006-08-25 10:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kienlen at 2006-08-26 11:51
トムヤムクンさん、ありがとうございます。昔『不思議の国のアリス』の訳本を読んで、こんな言葉遊びの原書はどうなっているのかと不思議で原書を買ったけど、読んだ記憶はなし。今回、そうならないようにしたいものです。子供は本、読んでません。こちらは自分の事でないだけにさらに難しい。
by kienlen | 2006-08-24 23:29 | 言葉 | Comments(2)

信州で読んだり書いたりタイに住んだり戻ったり旅したり


by kienlen