バンコクで経験したお隣さん事情

バンコク在住時に暮らしていた家を長年借りてくれていた日本人男性が、とうとう引っ越しすることになった。家主である私達が日本では小回りがきかず、夫の弟達に頼んで対応してもらっているのだが、どうやら彼らは「家を買わないか」ともちかけているらしい。そういう連絡が日本人男性から私にきた。彼がその気になれないのは「向かいの家が問題で、犬を40匹飼っており、周囲の不快感をかっております」と説明されていた。あの狭い場所で、あの家で犬40匹…、想像するだけで、自分に降りかかる問題であるのに、笑える。長屋スタイルの家が密集した団地であるから、犬40匹の家が近所にあったらたまらないだろう。はやり庶民の住宅地なんてこんなものなのだ。またか、という思い。

アパートを出て一番最初に住んだのは郊外の長屋スタイルの家だった。リフォームしたので中はきれいだったのだが、細い通り一本挟んだ向かい側のお宅がすごくうるさい。大声で話すし大音響で音楽を聴くし、音の苦手な私はすっかり参ってしまった。子供が生まれて大変な時期でもあり、交通機関が不便でどこにも出かけられないストレスも手伝って、自分で「家、売ります」の看板を家の前にかけた。この文句はあちこちで見かけるので、タイ語初心者でもすぐ覚える部類に入る。かといって売れると思ってもいなかった。が、こういう物件は格好のアルバイトになるらしく、近所の人達が率先して探してくれるのだと知った。結局団地内で雑貨屋を営む人が買い手を見つけてきた。もちろん相当の手数料を要求される。なるほど、こうして庶民はあらゆる機会を捉えて生活の糧を探しているのだと分かった。
by kienlen | 2006-08-15 09:19 | タイの事と料理 | Comments(0)

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