「かもめ食堂」を観る

子供もいない自由な日。仕事があった時はここぞとばかりに模様替えをしたものだが、今のように、いつでもできる状況だとダラダラと本を読んで過ごしがちだ。夕方、ウサギ小屋の掃除のために始めて家の外に出る。無風で蒸し暑い。ふと映画に行こうと思って出かける。シネコンの会員になったが、観たい映画は皆無。シネコンの収穫といえば、生き残りをかけた他の映画館が差別化のためか、マイナーな作品を上映する傾向になってきたことと、割引券を配布するようになったこと。その券があって1000円で観られるからという理由で「かもめ食堂」にする。かといって積極的に興味を惹かれるわけでもないので、最後まで迷う。ポスターを見たら若い頃に読んだ群ようこ原作とあり、もっと若い頃に聴いた井上陽水の音楽だったので決断。

一番の感想は、手のこんだ観光プロモーション映画か、というもの。フィンランドで日本人女性が1人で食堂を始めて、そこにいろんな人生を背負った人が来て、それをありのままに受け入れて、みたいなお話。社会性は見事に排除して、癒しの時代、心理学の時代、カウンセリングの時代に相応しく仕上げている。つまらないわけでもなく、腹がたったわけでもないが、かといって、これを映画で表すほどのものだろうかと感じた。1000円だからいいが、1800円出して観たくはない。映画的テーマを見い出しにくい社会、時代なんだろうな、日本は、という感じが強まる。これを、タイだとかベトナムだとか旅先としてありふれた国を舞台にしたら、かなりマヌケになりそうだが、フィンランドという未知の国だと、それだけで絵になる。小物のデザインがお洒落、とか。各方面の協働作品という印象。フィンランド観光局も後援だったし。気に障る会話もあったが、そこまで書きとめておくほどのものでもないような。
by kienlen | 2006-08-14 23:00 | 映画類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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