あいさつの いきかう町に 犯罪なし

タイトルのような標語がたくさん並んでいる紙が、育成会役員から配布された。一緒に画用紙もついてくる。毎年恒例の「防火・防犯ポスター」の作品募集で、対象は小中学生。我が家の子達は一度も応募したことがない。私が育成会役員だった時は、配布と回収が面倒だと思っては、こう思う自分は非住民だ、非国民だと思った。「町ぐるみ みんなの力で 犯罪防止」というのもある。このような標語を入れたポスターを描いてコンクールに応募せよ、ということ。主催は防犯協会と消防分団。子供向け注意事項として真っ先にあがっているのは「小中学生のみなさんが、自主的に制作してください」。で、保護者用には「お子さんからの応募が多数いただけますよう、保護者のお立場からの格別なご支援・ご協力をお願い申し上げます」とある。なるほど、保護者がさりげなく後押しして、子供が自主的に描いたことにするのだということは分かる。我が家のように「これ描くー?」「描かなーい」「あー、そう」は保護者のお立場、自主的な子、両面から失格であろう。

それにしてもこの標語の短絡性には目を見張る。こういうのを思考停止というのだ。挨拶がいき交う町に犯罪がないなら「挨拶のできる子だったのに、こんなことをするなんて…」という、よくあるニュースのコメントはどうなるのか。いずれにしろ挨拶がここまで主人公になってしまうのは驚異的。挨拶をいけないとは思わないが、挨拶って、あくまで形式であって、何も考えなくてもできるし、コミュニケーションへの入り口という意味を付さなければ、そんなに重要なものなのだろうか。逆に、コミュニケーションしたくないから、挨拶でごまかす方が楽だろう。ただ発声するだけの挨拶をするより、挨拶する元気のない人に「どうしました?」と声をかける方が、安全な町、健全な町にならないか。余計なお世話だと感じたら「大丈夫だから放っておいて下さい、ありがとう」とでも言えばいいのだ。地域の様子を見ていると、コミュニケーションをそぐ方向に導かれているように感じる。ポスター募集のお願い文面にも表れている。私はこっちの方が怖い。
by kienlen | 2006-07-21 21:06 | 地域 | Comments(0)

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