『快楽としての読書―海外篇』
2017年 03月 06日
こういう本を若い時に読んでいて、読むべき本をここから決めていたら人生違ったかもしれない。残念でした。しかし今になってからでも読めたのは良かった。タイトルでもいっているようにまず、どれもこれもすべてとっても面白い。114冊も紹介されているのだから、面白くなさそうなのは飛ばしてもいいのに、飛ばしたくなるのはひとつもなく隅々まで読んでしまった。雑誌や新聞に掲載したのをまとめているので、同じようなタッチで飽きるかな、ということも全くなく、そしてジャンルの幅広さにも驚嘆で、いやあ、すごい。一般大衆向けながら迎合的ではなくて上品ですごーく深い内容をすごーく易しく書いてくれている。ああ、素晴らしい。大問題は片っ端から読みたくなってしまうことで、この114冊がセットになっていたら欲しいくらい。
しかし当面何を読むかであるが、カズオ・イシグロ『日の名残り』は、気になっていたのもあり、もう買う手配済。『薔薇の名前』もやはり読みたい。娘が人から借りて読んでいるので自分用に買うのもなで延び延びになっているがこの際買うか。クンデラが何冊か出てきたのは嬉しかった。何冊かは持っているけど『冗談』が読みたくなった。モラヴィアもいた。『蠅の王』もやはりこの際。『ハワーズ・エンド』は映画見たけど本も面白そう。『ジャッカルの日』があったりチャンドラーがあったりも感激。それに『チャンドラーの生涯』はウチの本棚にあるのだから、読める。『蜘蛛女のキス』も面白そう。『ソクラテス以前以後』は絶対読みたい。『どこまで行けるか』『日本との50年戦争 ひと・くに・ことば』、オーウエルがいないと思ったら、彼が触発されたという元のがあった、『われら』。『女帝エカテリーナ』もぜひ。他もすべて面白そう。粒ぞろい過ぎるのも困ったものだ。しかし自分で読んだんじゃ分からないことが解説されているのだから、あとがきにもあるように、読んでからもう一度これを読み返すとさらに面白いに違いない。満足でした。日本篇も読もう。来週東京に行くので色々仕入れる。
by kienlen
| 2017-03-06 20:18
| 読み物類
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