『自負と偏見のイギリス文化―J・オースティンの世界』

いつ、なぜこの岩波新書を買ったのか、全然覚えていない。発行は2008年。読もうと思ったのは、やはりロンドンに行った時の印象が強烈だったからだ。どこの書店にもオースティンが一等席に並び、オースティンの本袋があり、バースにはオースティンハウスがあってギフトショップは混んでいた。なぜに、この1775年生まれの作家がここまで人気なのか。日本でいうと誰だろう。時代は違うけど、夏目漱石かな。教科書にもでてきて、読書感想文の課題になって、誰もが知っていて今も人気がある。それはともかく、この本が手元にあるのは知っていて、読みたいな、でも他も読みたいなで時間が過ぎていたが、読み始めてみたら面白くて最後まで読んだ。ということはやるべきことをまたやってないということでもある…。最近図書館で借りて文学評論読んでいるが、オースティンが常連であるのも影響していると思う。

私が読んだのは自負と偏見のみで、オーディオブックスでエマを聞いたりがある程度。この本は親切にも各小説のあらすじがあり、また、ひとつ読んであると、解説によって人物像が想像しやすいので全部読んでなくても充分楽しめる。だいたい、大勢人物が出てくるので自分のように名前が苦手な者にはあらすじを読むだけでもなかなか容易ではない。なるほど、深い世界なのね、と深く感動した。そして知らなかったことが色々。中学英語で夕食はサパーと教わったような記憶があるが、これの意味がほう!食事の時間で階級が分かるとは!あと、自負と偏見でびっくりしたことで、つまり長男相続の件だが、こういうことって国を形作る基本項目のひとつなわけで(きっと)それが日本と共通ってのが面白かった。というのは、今まで中国と同じと思っていたのだが、この間の本で中国は違うとあって余計に気になるようになった。まあ、それが誤解という可能性はあるけど、調べてみないと。だいたい私はブリジット・ジョーンズの日記が自負と偏見の現代版というのも知らなかった。以上は本筋ではなく、一番のポイントはリージェンシー時代とビクトリア時代の違い。大変満足な一冊だった。

by kienlen | 2017-01-04 18:37 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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