深夜のカエルの声からカエル取りへ

近所の田んぼにいつまでも水が入らないのが気になっていた。ここまで耕作放棄かと。深夜に自転車で帰宅したら、カエルが鳴いていて、その田んぼに水が入っていたことが分かった。その地主と知り合いでもないのに、なんだか安心した。飛躍するが、保守とはこういうことなのかと思った。例年と違うことがあると気になって捉われてしまう。元に戻さなければと思う。ただ、私自身は、いつも違うことをしていたいので、以上は想像のみ。想像でないのは、カエルの話である。

しばらく前の朝、キッチンに行ったら、手製のパチンコ(二股の木にゴムをつけて鳥などを打つ道具)があって、隣にビニール袋に入った何かがある。触ってみたら筋肉質で黄色とグレーのまだら模様らしきもの。コブラかな。まさかこの日本で。ドイルの『まだらの紐』を思い出す。ヘビのような感触だが、気がついた。夫がカエル取りに早朝から出かけていたのだ。彼は、輪ゴムを親指と人差し指にかけて、かなり離れた所にいるハエを打ち落とす特技の持ち主。しかしカエルをどうやって取ったのだろうと思ったら、手製の先の道具で石を飛ばして打ち倒すのである。この地方都市に住むタイ人達は、たいていタイの田舎の村の出身で、この土地との親和性が高いようだ。カエルや魚やイナゴやタニシを取って、その場で皆で料理して食べる。植物ではキノコやタケノコや雑草。キノコ中毒になった人達もいる。社会の舞台裏でのタイ人達の交流のひと時。その供給源も田んぼだったり、遡っての自然環境だったりする。先鋭化する都市生活のストレスを吸収しているのも、これら環境だろう。それが失われていく。近所の田んぼに、とりあえず今年の救いを感じた夜だ。
by kienlen | 2006-07-01 01:03 | タイ人・外国人 | Comments(0)

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