主婦力で稼ごう!特集の感想

『婦人公論』という雑誌を買った。米原万里への追悼文を読みたかったから。2年半はガンとの闘いだったというから、私が彼女の講演を聴いた時はすでに当人は知っていたのだ、ということが分かった。雑誌全体の特集テーマは「主婦力で稼ごう!」というもの。主婦の感覚や経験を活かして稼いでいるという、カリスマ主婦とか子供がいる芸能人が登場して、稼ぎ方とか、いかに家庭と両立させているかなどを語る。稼ぎの機会はネットで格段に広がっているようだ。株取引、アフィリエイト、弁当を公開するブログ等。ほとんどに共通しているのが、あくまで主婦であって、仕事にのめりこんで家庭生活を侵食してはいけない、という考えの方々なのか、まとめ方をあえてそうしているのか。最後の結びの典型は「家族の生活を支えているのは、やっぱり外で働いて、安定した収入をもたらしてくれる夫。その感謝の気持ちだけは、忘れずにもち続けたいと思います」。

安定した収入をもたらしてくれる夫がいる、というのは心底羨ましい、が、ここで安定しない収入の夫を恨む気はない。そうではなくて、「主婦」という言葉でよく分からないのは、一体何をそんなにすることがあるのかなあ、ということだ。よく「家事の合い間にできる仕事」なんてのもあるけど、小さな子がいたり、要介護者がいたり、特別手のかかる人やその他生き物がいるという状況以外だと、洗濯機を回している間に掃除して、夕食の前あたりに取り込んでたためば、後は食事作りくらいしか、私にとっての家事イメージはない。これは貧困すぎるイメージなんだろうか。こんな貧困なイメージしか描けない自分なので、「主婦です」と胸を張ることはできない。ろくに仕事がないと「職業欄」などの記入に困るが、その時に「主婦」という肩書きが浮かばずに、逡巡したこともある。主婦が何をしているか、もっと掘り下げて特集して欲しいと思った。
Commented by マルチ豆。 at 2006-06-30 09:46 x
コメントを書くって以外に楽しいもんですね。家の母は『婦人公論』が大好きで、純粋に人生の参考にしたりしています。母の娘なのに、私がこんなにひねくれてるのはなぜでしょう。「主婦力で稼ごう!」関係の特集は最近の流行らしく、どの雑誌を見てもこの手のものがわんさかです。勝ち組・負け組みなんてありますが、あくせく生活のために働くなんてみっともないって思っている方々が現実にいるんです。夫の収入があくまでベースで私は空いた時間に自分の趣味を活かして(活かせるほどの趣味ですか?)、あくまで自己実現のため、「決してお金になんて困ってないのよ」をかもしだしながら、優雅に行きたいと思ってるのです。私は一人暮らしですが、いわゆる家事なんて30分もあれば余裕でこなせます。こういう生き方の肯定が私には納得いかない。若い女が家にいると「家事手伝い」と言えば、許容されるということにつながってる。私も就職活動に失敗した時、しばらく実家に居た時期がありましたが、自分を「家事手伝い」なんて思わなかったぞ。いい歳して家に居るプータローで、ほんとに肩身が狭かったし、辛かった。
Commented by kienlen at 2006-07-01 08:58
マルチ豆さんの意見、とても参考になります。「家事手伝い」って死語かと思っていたのに、まだ生きているんですか。驚いた。私も、もっともっといい歳して仕事もなく家にいるのは肩身が狭いですが、いざとなったら主婦が使えるわけです。でも、主婦優遇政策は転換されるし、家計を支えるだけの収入を得られる男性は一部になっていくと思われるので、本物の主婦力を誇示できる女性は減るのではないでしょうか。その時の婦人公論の特集を楽しみにしてましょう。
by kienlen | 2006-06-30 08:50 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30