奇跡の教室

昨日また映画館へ。どうしても見たいというほどの決意があったわけではなく、夕方から聖書読む会に行って夜の上映に時間的にちょうどよくて、今週でおしまいだしということでふらっと行った。だいたいイギリス映画かと思っていたらフランス映画であった。これも実話ベースということで、学校関係者が見たら大変いいのじゃないかと思った。学校関係者どころかどっちかというと学校苦手な自分としてどうかというと、最近続いたように、ああ良かったというヘビーな満足感まではいかなかったけど、まあまあ楽しめたという感じ。普通に感動物語というか。あとはフランスの多民族多文化多宗教ぶりがよーく分かった。まあ、これがテーマのひとつではあると思われる。劣等生が多い問題のクラスの担任が歴史と美術史の20年のベテラン女性教師で、教えるのが好き、退屈な授業はしないと明言して学期が始まる。美術史の授業すごく面白そうだった。モハメッドが地獄にいる絵を示してモスリムの生徒がものすごい勢いで怒り、先生が「つまり絵はプロパガンダなんです」と怯むことなく力説。いかに信頼できる担任なのかというのがよく伝わってくる。そのため問題を起こしつつもクラスは持ちこたえているのだが、担任の代わりに別の先生が来た時は完全にクラス崩壊となり学校でも問題クラスとして取り上げられる。この時の担任の毅然とした態度、素晴らしい。

で、担任が歴史のコンクールに出ようと提案して、よくある感じの反対が周囲からも当事者の生徒の間からも出るのだが、指導が実って全国優勝という大快挙をなし遂げる。研究テーマはナチスに虐殺された子どもたち。今どきの高校生なので歴史をそれほど知っているわけではなく、知るにつれて恐怖と驚きと怒りとでのめりこんでいき、自発的にアイデアがどんどん出るようになる。ありがちな話ではあるが実話だし、それに、表面を取り繕ったような次元ではダメでどこまでも突っ込んで考察しなければいけないという指導、クラス全体での参加なのだから内輪もめしていてはいけない、協力にもっていく指導力がキー。こんな先生いたらいいなと思う。もっとも今もこの学校にこの先生はいるのだそうだ。教師希望の学生さんとかは必見映画ではないだろうか。あと、自由平等友愛という基本方針は揺るがないのだ、でもそれは安易に手に入れられるものではないのだというフランスの覚悟と宣伝にもなっていると思った。ナチスの収容所体験を語った男性が無神論者だと明言していたのも印象的だった。常に差異を意識せざるを得ない国にいるということは覚悟がいるに違いない。

by kienlen | 2016-09-29 15:48 | 映画類 | Comments(0)

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