エレベーターが怖いのか会社が怖いのか

立体駐車場に車を入れて階段を下りようとしたら、すぐ脇にあるエレベーターの前で母子(らしき)3人が待っていた。そこは2階。階段をちょっと下りる方がエレベーターを待つより早いのにな、と思って通り過ぎようとしたら、小学校低学年くらいの男の子が「エレベーターは怖いよ」と母親に言っている。うん、そうだ歩け、と思っていたら「エレベーターが怖いんじゃなくて、会社が怖いの」と母親。なるほど、そういう考えもありか。あのエレベーターの事故の被害にあった子のことを思うと、あまりに痛々しい。私もエレベーターでは怖い思いをしたことがある。バンコクでアパートを借りて引っ越した日か翌日か、1人でエレベーターの中に閉じ込められた。2階だか3階だかの低層階だし、閉じ込められたと認識して恐怖に包まれる前に、管理人達が素早く手でドアをこじ開けた。その様子はいかにも慣れているようで、そのエレベーターに乗る時は覚悟がいるのだと分かった。

田舎で常に土に接して育った者としては、高層ビルもエレベーターも直感的には怖さが先立つ。車も飛行機も同じ。かといって、今の世の中で自分のライフスタイルで、それを避けることはできない。自分で選べるものとして、せめて住居は極力地面から近いところにしている。アパートにしても高層は選びたくない。動物の生存本能に反していると思うのだが、コンドミニアムなどは、高層階から売れると聞くと、感覚の違いに驚くばかりだ。息子は赤ん坊の時から、エレベーターに乗せると狂ったように泣いた。だから子供の感受性が何かを察知するのかと思っていたのだが、娘は泣かなかった。文明化した人間社会は、車やエレベーターや高層ビルより、虫が怖いという人の方が増えているようで、これは何を意味しているのだろうか。
by kienlen | 2006-06-17 21:25 | その他雑感 | Comments(0)

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