『神の子どもたちはみな踊る』

村上龍と一緒に図書館で借りた村上春樹の短編集。たまたま開いたページに「タイランド」とあったのが借りた理由だった。これだけ読もうというくらいのつもりだったけど、面白かったので全部読んだ。阪神大震災からしばらくしての1999年、雑誌にテーマを「地震のあとで」として連載したものと書下ろしを合わせて6編収めている。何というか全体的に宗教色が強い感じだった。短編で濃縮されるのでよけいにそう感じたのかもしれない。

タイランドが異色に感じたのは、主人公が更年期の女性だったから。村上春樹でこれまでそういうのを読んだことがない。この主人公は医師だが専門的な病理医なので実戦経験がないという立場。アメリカ人の夫と離婚したときの様子も、短編なのでさらっとした説明だが分かりやすい。そういう主人公がタイで行われた学会に参加して1週間ばかりの余暇を過ごす。この時に案内するタイ人男性が揺れの中にある主人公に諭すような蘊蓄を深くおしゃれにさらりと言う場面が大半。こんな運転手兼ガイドさんがいたら次に行く時にお願いしたい。それにしてもタイって、リゾート地として登場するのが圧倒的に多い気がする。

by kienlen | 2016-05-17 10:51 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31