静かで改札なし

ヨーロッパの旅で何度も電車に乗ったので、仕組みが少し分かった。まず改札がない。車窓から、ホームでヨチヨチ歩きの子どもを遊ばせているお父さんを見かけ、娘と「日本でやっていたら注意されそう」と話していたのだが、そもそも改札がないのでホームに入るのは簡単で、乗り物好きの子どもに線路沿いから電車を見せなくたってホームまで入って行けばいいわけだ。それと今回初めて分かったのは、何番線に電車が入るかが決まっていないのだということ。これが混乱の一番の原因だった。電光掲示板で見たホームで待っていたらなかなか来なくて、別のホームにいるのが当該電車であるらしいことに娘が気付き、大急ぎで移動したこともある。5分後に到着するはずの電車を待っているそのホームに前の電車がまだ留まっているのを見て、こんなギリギリでいいのかなと不安になっていたら到着ホームが変わっていたこともある。こういうことを何度か経験してやっと発想が逆だったのに気付いた。どうやら到着及び出発ホームは列車の運行状況に合わせて柔軟に変わるのだ。
f0104169_16403419.jpg
分かりやすかったのはプラハの駅。ここからワルシャワに行ったのだが、こうして時刻表の前でギリギリまで待って出発ホームを確認していた。私たちもこの頃には、あまり早く表示されているのは変更があるかもしれないと疑うところまで慣れてきていた。それにしてもプラハの駅は他の駅の洗練度と比べてちょっと雑然としたテイストだった。この赤いライトなんか特に。あと犬連れの旅行者が多かった。駅構内で、やたらに長いリールが他の人に絡まりながら飛び回っているのもいたが、誰も驚く風もなくとっても静か。電車の中にどでかい犬がいると、ちょっと怖い。隣の席には小さいのがいておとなしくしていた。旅慣れている風だった。これもプラハ駅↓
f0104169_16393993.jpg
やはり失敗したことは身に付くようで列車の乗り方はちょっと自信がついた。そういう話を前回ヨーロッパに一緒に行った友人に話したら、納得していたことがあった。ミュンヘン駅からフランスに向かう電車に乗る時、もうチケットも買ってあるし電車のホームも分かっているのに、案内してくれていたイギリス在住アメリカ人カップルが、随分心配して列車の行き先を何度も確認するのが理解できなかった。これに決まっているのになぜ、と。常道を越えた丁寧さ。ホームの数は少なくシンプルだし間違えようがないじゃないか、と。でもだからこそ、柔軟に変更するのかもしれない。日本に戻ったとたん、空港から駅から場内アナウンスがひっきりなしでものすごくうるさく感じた。沈黙恐怖症みたいだ。とにかくどこも静かで、ひっそり出発してひっそり遅れたりもする。ああいう所から日本に来た旅行者にとって駅の音も改札も驚異的なんだろうと想像する。



by kienlen | 2016-03-27 11:35 | | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
プロフィールを見る