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初めて乗った個室

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プラハからピルスナービール発祥のプルゼニュに日帰りトリップしようということになり、初めてこういう車両に乗った。つまりゆったりの個室。オリエンタル急行殺人事件の現場は、これを豪華に改造したものだろうことがよく分かった。廊下を歩いて、空いている部屋の扉を開けると中が6人用の個室だけど、座席をベッドにしたら快適に眠れそう。隣の部屋との間にドアがあれば出入りも自由。誰もいない部屋に娘と入ってリラックスしているとドアがあいて、若い男性が2人「いいか」という感じで目くばせしたので、自由席だしいけないという理由もないのでうなずいたら乗り込んできた。朝だったけどちょっと酒臭い。そして、さっきまで路上に寝転んでいたんじゃないかと思われるくらい見事に泥だらけ。髪も髭もボサボサ。そして盛んに何か話しかけてきた。もちろん全く分からないが、仕草からお上品な言葉でなさそうなのは感じた。その国の言葉がほんのちょっとでも分かればいいのに、と思うのはこういう時だ。

しばらくすると車掌が来た。若者2人にえらく長々と何かしゃべっていたがさっぱり分からない。分からないのはつまらない。若者は切符を見せたりして、何か文句あるかよ、みたいな態度。それから車掌がこちらをチラチラ見ながら去り、しばらくするとまた来て、今度は私たちのチケットをチェックした。さっき一緒に見なかったのはまた来る口実かもしれないと、何となく感じた。そのうちに若者は眠ってしまい、1人はベッドのように横になるので娘にぶつかった。爆睡していて故意とも思えず、徹夜で遊び明かしたのかもしれない。別に悪い人そうでもない。しかし娘はたまらないので私が間に入ることにした。歳取っているとこういう時に便利だがどうも落ち着かなかった。空き部屋じゃなくて、ひとりくらい先客のいる所に座った方がいいかなと感じたので、次に乗った時はひとりで分厚い本を読んでいる女性のいる所にした。さり気なく荷物を上げるのを手伝ってくれたり、降りる駅に不安があったので尋ねたら丁寧に教えてくれたりで非常に助かった。

by kienlen | 2016-03-03 14:29 | | Comments(0)

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