回復して小説の話

文学研究者だった友だちが精神の病で廃人同様になっていく様子は複雑だった。誰かと話していないともっと気が狂いそうになるらしく、とにかく何度も電話があるという日々が続き、途切れると、もう生きてないのかもと思ったりもするのだが、またしばらくすると連絡があり、生存を確認。近くに住んでいた頃は直接会っていたが、遠くに行ってからは電話のみの付き合いだ。で、またぷっつりと連絡がないなと思っていたら昨日から何度もかかってきた。長期入院していたそうだ。だいぶ元気そうになっていて話がまともで、逆に奇妙。フツーの人みたい。政治の話なんかもするし、本も読めるようになって、こんなまともな会話をしたのは何年ぶりかって感じ。

一番良かったのは、入院中に小説を書いているという若者と友だちになったことだそうだ。でも書いたものを読んで批評すると怒るのでそれは止めにして、才能があるので出版社にいる友人を紹介したそうだ。以前だったらそんな判断はできなかったと思うが、すごい。そしてやはり話のできる友だちがいるというのは大切だと改めて感じた。調子が悪くなると人間関係が崩れるのがこういう病にありがちなことで、そうならないで欲しい。というのは私にとっても本の話が聞けてありがたいから。「グレート・ギャツビー良かったよ」と言うから「金持の人がどうしたこうしたって話で読んだ時に良さが分からなかった」と言ったら嘲笑された。ずっと読もうと思っていて読んでないのを買ってきたそうだが、そのセレクションがかなりだぶっていてびっくりしたし楽しかった。お願いだからこのまま調子良くいてちょうだい。

by kienlen | 2016-02-11 19:56 | その他雑感 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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