『西の魔女が死んだ』

本読み友だちのお勧め本で、彼女が傾倒している梨木香歩の本の2冊目を昨夜読んだ。家守奇譚が面白くて類似のを読み始めたのだが、ちょっと満腹感がぬぐえずに中断して、別系統のこちらへ。私でもタイトルは知っている著名な作品。評価も高いようだし期待して読み始めた。中学生の女の子が不登校になり、田舎暮らしのおばあちゃんの家に滞在しながら家事や生きる上での教訓などを暮らしの中から学ぶという物語。中学生の視点なのでやさしくて読みやすい、とうか読みやす過ぎ。私は、どこかに仕掛けがあるんだろう、さあどこで仕掛ける、どこだどこだと駅伝だかマラソンだかの解説が頭の中に浮かんできて、結局最後まで素直な物語で終わるのに拍子抜けしてしまった。主人公も素直で物語も素直で登場人物もみんな素直でいい人たちだった。魔女について知らないけど、こんな素直なんだ。いや、魔女について知らないのは決定的な問題かも、これを読むのに。それさえ分かっていない。

読み終えて、その友人に「何が面白いのか教えて下さい。分からない。歳のせいかな」と少々落ち込み気味で送ったところ返事があった。不登校からの脱出。なるほど、不登校を経験しているとぐっとくるだろうという感じはイメージできなくはない。自分がこれに感動できない理由を考えていて、まずこういう内容の児童書をたぶんほとんど読んでなくて冒険物語ばかりだったこと、少女小説に感動した覚えがないこと、文化レベルの低い家庭に育ったこと、教訓ものが苦手であることなどが浮かんだ。それと、ここで一種ファンタジーのように出てくる田舎の生活様式は自分が育ったのとほとんどそっくり。ただしここに登場するような素敵な外国人のおばあちゃんはいなくて、単なる寒村。まあ一番の問題は適正年齢を超過していることにあると思われるので、娘に帰省している間に読んでもらって感想を聞くことで合意を取り付けた。梨木香歩読んだことないそうだしちょうどいいんじゃないってことで。


by kienlen | 2015-12-31 11:02 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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