『彼岸過迄』など

今年最後の夏目漱石の本。だいたい月1回のペースで読書会の課題になるため確か『三四郎』『それから』『門』『こころ』『行人』『坊ちゃん』を読んできた。漱石といえば高校の夏休みだったか、3部作を読んで登場人物の関係とか気持ちとかを書くような宿題があった。記憶力悪いのにこの件を覚えているのは、その当時漱石の作品を特別に面白いも感じられず、このような文豪の名作の良さの分からない自分は感性とか理解力に問題があるのではないかと思ったりしたからだ。そもそも宿題をやれたという記憶がない。挫折したのかもしれない。とまあ、そんなことがあって漱石を好んで読んでいた時期はなく何となく2,3読んだ程度と思う。そしてほとんど何も覚えてない。

『彼岸過迄』はたぶん初めて。漱石が好きじゃないって話を聞かないけど、それはどうしてなんだろうかと考えながら読んでいた。生活のために嫌な仕事も組織も人間関係も我慢して働くという一般大衆が出てくるわけじゃく頭の中の世界が多いので、衣を着けないピュアな精神を描くことができて、これって、何であれ体験したら直面する理不尽さから離れた所にいられる安心感がある。いかにも小説という魅力なんだろうけど、登場人物は基本似てるし、男女関係も似てるし、この先も色々すごく読みたくて待ちきれないかというと、そこまでには感じられない。身分違い過ぎだし。面白いんだけど、さらに深い魅力を自分は分かってないのだと思う。この中で一番好きだったのは『こころ』だな。

Commented by jun at 2015-12-31 06:44 x
漱石は哲学者、という考えを聞いてからやっとそうか理解出来、私も大人になって読めるようになりました。『こころ』はいいですね。今また、『門』が再連載されていますが、夫婦や女性の問題などとても現代的だと感じます。
今年も何かと有り難うございました。お陰で少し豊かな年が過ごせたように思います。
昨日帰る予定の娘は長野で同級会でオールして、先程メールで「7:00に帰るからお風呂用意しておいて!」ですと。
Commented by kienlen at 2015-12-31 17:11
junさん、今年もありがとうございました。漱石のこと、確かに。ムリなく読めて深いですよね、というのが他を読むと分かる気がします。来年もよろしくお願いします!
by kienlen | 2015-12-30 20:47 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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