『自負と偏見』

この間、同級会に出たという友だちが、そこに出席した恩師が、退職後は週に5冊だか6冊だか10冊だか忘れてしまったが、とにかく読書三昧であると話していた、と話していた。家にある本だけでもう読み切れないよねえ、と話している私たちはこれを聞いて意を強くした。確かに、仕事がなければそのくらいのペースでいけるだろうと。もっともその友だちは退職後という生活が将来的にはあるだろうけど、私にはそういう恵まれた老後はないのだったということも考慮に入れるしかないのだが。で、昨日も臥せっていることにしたのでこの本を読んだ。タイトルだけは知っていて読みたいと思っていて、でも読んでなかった本。たまたまこの友だちが、友だちから一押しで勧められているということで読み始めていて、じゃあ私もと思ったら読書会の課題にもなったので幾重にも動機ができた。

この本は色々な訳者によって色々な出版社から出ている。それで東京に行った時に娘と探したのに迷って決断できず、戻って地元の古本屋にあったのは新潮文庫の新訳の『自負と偏見』。漫画の表紙が気に入らなくてためらっていたものだけど買った。ひじょうに読みやすく、思ったよりずっとはかどった。フランス革命のころの時代のイギリスの上流階級の方々のお話。上流といってもさらに差があることが簡潔に注釈で説明されていて分かりやすい。つまり女性が働くわけにいかない、だからといって皆が裕福なわけではない。となると金持ちに嫁ぐしかない。それで娘の結婚が最大の関心事の母と性格も美貌も違う5姉妹と、それを冷めた目で見る父親という家族を中心にした人間模様。タイトルが抽象的なので難解な内容かと思っていたら全然違った。200年前の小説。人って変わってないんだなとつくずく思った。これは若いうちに読んでも良さそうなので娘にも勧めた。爽やかで面白かった。旅のお供にも良さそう。

by kienlen | 2015-12-02 12:13 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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