ルック・オブ・サイレンス

インドネシアでの大量虐殺の加害者に徹底して取材した「アクト・オブ・キリング」の続編みたいなものというだけの知識で見に行ったのが昨日の夕方。受付で「ひとりだけですよ」と言われた。その前作みたいなのを見ていたので何となく予想はつく。残酷なテーマではあるが、ドキュメンタリーなので視覚的に耐えられないということはないはず。それで余裕の気分でひとりでスクリーン独占で見た。

前作は取材者が対象者、つまり虐殺の加害者と対峙するという形式だったように記憶しているが、今回は虐殺被害者の弟が加害者に話しを聞くというスタイルだった。ほとんどが表情のアップで、言葉よりも表情の語り部分が大きい。ジョシュアという監督はどうやら地域社会で一定の信頼を得ている人のようで、時に現地語で話しかけている場面もあった。そうでなければこんな映像を撮れるわけがないと思う。軍が直接に村人を虐殺したら問題になるので、村人が自主的に殺したという風にしたんだと、堂々と語る軍人。狭い村社会の中で加害者と被害者が入り混じっているのだから、過去を蒸し返すべきでないとの暗黙の了解のバランスをドキュメンタリーを撮ることで崩していく。3作目があるなら見たい。大変貴重な記録。最後のクレジットで「匿名」が多いのに、涙。

by kienlen | 2015-08-27 23:12 | 映画類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31