雨の光前寺
2015年 08月 15日
ちょっと前になるが、バンコクから友人夫妻が遊びに来た。長い付き合いになる夫タイ人妻日本人というカップル。彼らが駒ケ根市の友人に会ってから長野市に来るということは、前々から聞いていた。その話を聞いた時はまだ自分の予定が分からず、会えるとも会えないとも答えることができずにいたが、その日が迫ると、大変暇であることが分かってきたので、駒ケ根まで迎えに行くことにした。信州の広さも大量輸送交通機関の不便さも知らない友人達からは気軽にお願いされた。それに上田市の無言館にも行きたいというから、ますます車がないとムリである。
苔むす早太郎のお墓も渋い。なんて静かで素敵なお寺なんだろうと思いつつ散策し、参道を戻ったら修学旅行生なのか、高校生の団体がざわざわと来た。駐車場にはバスが止まっている。この静寂は早朝のせいだったかもしれない。偶然の第一印象がその後を決めるというのは確かにある。
当日は雨だった。このところの駒ケ根行きは毎回雨。中央と南のふたつのアルプスの眺めは諦めた。ただ、光前寺に寄ろうと思っていた。その友人からヒカリゴケを見たと聞いたから。何度も付近を通ったことはあるが寄ったことがなかったお寺でもある。朝、約束の時間よりも早目に着くように出発して、まだ誰もいない光前寺に寄った。石垣は苔だらけだった。
これが夜になると光るのかと思った。ルミノール反応みたいなんだろうかと想像を巡らせていた。雨と苔はよく似合う。雨の中で光ったらますます魅惑的。という話を、ひとりで寺を辞してから待ち合わせ場所に行き、友人にしたら「あれは違うわよ、光苔は石垣の中にあるから覗いて見るの」と言われた。「じゃあ、もう一度ちょっと寄って見たい」と言うと「嫌よ」と却下されて諦めた。次の楽しみができた。
by kienlen
| 2015-08-15 10:50
| 旅
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