『一九八四年』

ジョージ・オーウェルのこの本をやっと読んだ。先に娘が読んで、ウチにある『動物農場』と交換。動物農場が凝縮された感じだったので、あの感じをイメージしていたら、こちらはとても饒舌だった。特に後半は執拗。これが映像だったら正視できる自信がない。活字はその点優しい。自分のイマジネーション以上の映像は浮かんでこないんだから非暴力的だ。解説によると、で、この解説がまた饒舌で時代背景をよく説明してくれているのだが、オーウェルの最後の著作とのことだった。発表が1949年で、翌年死去。47歳までしか生きなかったんだ。

舞台は1984年のロンドン。世界は3つの国に統合されていて、ロンドンはオセアニアという国にある地域ということになっている。この国は一党独裁の全体主義国家で党員は常にテレスクリーンで見張られている。主人公はほんのちょっとの隙間で日記を書き始める、というところから物語は始まる。そんなことがバレたら抹殺されることは間違いない。彼の仕事は、記録の改竄というか、もちろんこの国でそんな概念はないのだけど、つまり党の正当性を文書の面から貫くために働いている。その中には新言語による言語統制もある。この彼が党に同一化できていれば問題ないが、そうでないから色々起きる。当然捕まって…という結末。いや、結末が何なのか、自分がどこまで読めているか分からないけど、作家の気迫はとても感じた。

by kienlen | 2015-08-09 22:01 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31