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急に外も暗くなってきたようだ

初夏の好天の日。こういう日に家の中にいるのが好きだ。垣根のサザンカのむっちりした葉肉の輝きが、薄暗がり=家の中から見ることでいっそう光度が高まっているように感じる。家を作る時に私がリクエストしたことのひとつは、「明るくしなでくれ」ということ。陽光がサンサンとふりそそぐ明るい健康的な家、なんてのは全く好みでない。だから窓を少なくしてもらった。訪れた人にいきなり「くらーい」と言われると、私としては、要望が通っていたのだと確信がもてて嬉しくなる。こういう部屋で、カーテンの隙間から入る光を頼りに読書、というのが、至福の昼間の時間で、こういう部屋で1人でお酒を飲むのが夜の至福の時間、ということになる。残念ながら今日はちょっとやることがあって、それができない。もっともいつもできたら至福なんて言葉は使えない。だからお酒の方は取り消しだ。

こうして在宅していたら友人から携帯に電話があった。固定電話の方にするというから長くなるのが分かる。仕事の愚痴だった。親しい人に勤め人は少なく、彼女もいわばフリーランサーというやつだ。もっともで共感できる話だが、かといって、それを言ったところで無意味。発注元の都合でコマ=外注さん、を動かすだけなんだから、コマさん達はなるべく動かされやすい軽い存在でいてあげないと、気がついたら娘や息子の年代になっていた発注元の手に負えなくなってしまう。それによって注文がこなくなるかも。ということは、みんな承知の上。だから些細なやり方への愚痴に見えるが、実は、「一体こんなことをしていて先に何があるのだろう」という不安が控えていると思われる。職種を変えるには年齢がいっている。小さな愚痴を言っている方が、肝心のそっちから目をそらすことになっていいのかもしれない。昨日も別の友人が来て、そういう話になった。これじゃあ発展性がないから、組織にして力をつけるか、という話はいつもでるが、それに向かないから1人になってしまったような者ばかりで、さすがに、その点の自覚はある。どっかにブレークスルーがあるような気もするんだが、雲の中にいる感じだ。こんな事を考えていたら外も曇ってきた。
by kienlen | 2006-06-06 15:44 | 仕事関係 | Comments(0)

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