『迷いは悟りの第一歩―日本人のための宗教論』

これも書店で目にしたもの。ネルケ無方さんというドイツ出身で禅宗のお坊さんになった人の著。今まで全然知らなかったけど、何冊も本を書いている方だった。外国人で日本のお坊さんになるというのは多分そんなに珍しくないんだろうけど、というか、それだけで興味を惹かれるというわけでもないのだけど、クリスチャンの目から仏教をみていること、比較して論じているところがとっても面白く分かりやすかった。基本中の基本的なことなので、知っている人にとっては今さら読むようなものでもないと思うけど、自分の体験を比喩にしながら基本を網羅的に解説してくれるというのは、結構貴重じゃないかと感じた。とにかく分かりやすい文章なのでストレスない。

世界三大宗教はキリスト教、イスラム教、仏教と日本では教わるが、欧米における三大宗教はユダヤ教、キリスト教、イスラム教だという、いきなり出てくるくだりにびっくり。知らなかった。これって今の日本では知られていることなんでしょうか。で、何で仏教じゃないのかというと、仏教はそもそも宗教といえるのか、というところから説明していくわけだ。となると宗教って何ということにもなるのだが。一神教の宗教の場合、信じるか、信じないかから議論が始まるのだそうだが、仏教はそういうことがないでしょ、と言われてみると、確かに。ドイツのちょっとした日常の一コマが体験談として出てきたり、小業が効いているって感じで、新書なのであっさり読めて楽しめた。それにしても同じ神さまで経典もほとんど同じという宗教間の争いが絶えないのもなあ…。帯の言葉は「やっぱり仏教。それが神を捨てた、ドイツ人禅僧の結論」。

by kienlen | 2015-02-15 09:18 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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