『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(上)
2014年 11月 28日
まったく知らない世界です、柔道とか柔術とか格闘技とかプロレスとか。で、どうしてこの本読み始めたかというと本の紹介で読んで面白そうだったからで、読んだら本当に面白かった。終わりそうになった時に(下)も注文して届いているから安心。知らない世界というのはあらゆることが物珍しいが、問題は知識があまりにないから闘いの場面などをこと細かく説明されても飽きてしまうこと。ただ、この本の目的は多分資料的な価値を重視していると思われるので、とにかく書き込んでおくという感じがあって、それは必要なことだろうと思う。つまり、柔道における正史とされているものが、実はほんの一部だけしか描いていないことへの憤りとか諸々で、埋もれていた資料やら人物やらを発掘している、すごい。
木村政彦という人は聞いたこともなかった。この人がいかに強かったかは何度も何度も説明されているので分かった。戦争がなかったら柔道界が全然違ったものになっていたというのも大変に分かりやすかった。そういうことなんだあ。それと、井上靖と柔道の関係も知らなかったし、社会学者の井上俊が京大で柔道やってたというのも知りませんでした。柔道は子どもにやらせたかった。それで見学に連れて行ったこともあるが、闘うのは嫌だと言われて、なるほどと納得してしまってそれっきりだった。なかなかボリュームのある本で時間がかかってしまうが、下巻もぼちぼちと読もう。ブラジルに渡った木村政彦がどうなるか、からだ。こういう世界共通の技があるというのはいいなあ。それへのあこがれが強いのかもしれない。
by kienlen
| 2014-11-28 19:59
| 読み物類
|
Comments(0)