本の中の喫茶店

昨日、いつものように出先の土地でランチを食べたいと思って時間を取って到着して目的地を確認して、さてと思ったが、それらしきものが見当たらない。小さな直売所があったから入って、食堂ないですかと聞いた。ひとりがスープのパンの店ならあるわね、と言った。別の人が、トンカツの店がある、行ったことないけど美味しいって評判と言うと、別の人も、ああ美味しいらしいね、ということだったので行くことにした。でも休みだった。ちょっと先にコーヒー屋の看板が見えたから行ってみたら窓から本の並んでいるのが見えた。入ってみたら、書庫の中に喫茶店という風情の店だった。女性の店主が、ストーブの近くにどうぞ、と声をかける。有名どころは網羅してあるって感じのセレクション、といわないか、網羅的だから。聞いたら、蔵書の置き場がないので店を始めたということで、やっぱりと思った。

主な作家は軒並みあるが、某作家が何冊もあり、好きなんですけど、と言うと、その店主はさほどでもないようだった。病気になってから元気ないみたいねえ、というから、面白い見方だなと感じた。作家ってある意味病気の人がなる場合が多いと思っていたのと、これだけの本が並んでいるということは、そういう感覚のある人のように思ってしまったので。面白いなと思ってカウンターに移動して話しながら、他にないから頼んだピザトーストと珈琲を飲み食いした。話せば話すほど意外なのだった。寸分惜しまず働いて質素でいることを良しとする価値観を植え付けられているとのことで、豪奢なホテルや高い外食に不思議なくらいに否定的なのだった。それはまあ自由でありますが、広がりよりは縮小傾向にいってしまう感覚が、本のある空間とミスマッチで奇妙に感じた。自分の妄想に人を巻き込んではいけないなと反省。

by kienlen | 2014-11-12 10:04 | | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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