『命』

過日、友人と行ってみた少し遠くの古本市で買った本。柳美里の本はずっと前に何かを読んだ時にすごいなあと思ったし好きな類だとは感じたけど、かといって雑誌のエッセイを何となく読むくらい以上に夢中になって本を買うほとの動機もなくてきた。こういう場合こそ、どこかで偶然見かければ図書館なら借りるし中古本市なら買う、ということになり、後者だった。ハードカバーで100円。とはいえ、そのまましばらく忘れていたが、そういえば積んであったことを思い出して読んでみた。帯に色々な著名人の絶賛の言葉が載っているけど、誇張には感じないほどすごかった。私は好きだな。

作家の私生活について知っているわけではないので、子どもは東由多加との間の子だと思っていた、といっても東由多加を知っているわけではないんだけど。まあ、それだったらこのような小説にはならないわけか。出産をめぐる話は、それ自体に興味があるわけではないので、話しの骨子なんかを知ったら逆に読んでいなかったかもしれない。知らずに読んで良かった。スキャンダル云々という話ではなくて、まあ、それも面白いんだろうけど、深い感動に包まれるものだった。結局、人間をどう見るかという時に、キレイな物語というのは共感できないし、かといって邪悪なのもリアリティがないのでその辺がいいのかもしれない。あー、自分が何をしなければいけないのか忘れる…。




by kienlen | 2014-06-10 09:17 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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