本屋に感じる郷愁

某国家機関に仕事で行ったら思いがけず贈り物をもらった。包装紙に包んだ薄い長方形のもの。こういう形状でまず浮かぶのはビール券だが、まさか、この機関でこの方から。無難に商品券だろうか。この間など、仕事のギャラを「金がないから商品券でいいか」と言う個人事業者がいて、小額だし「対価であれば何でもいい」ともらったことがあるが、でも一番嬉しいのは図書券だな、と思って、人がいない部屋に移された時に早速開けてみたら図書カードだった。カード状を見ると500円がまず浮かぶのだが、丸の数が多いので、1000円カードかと喜んだら、さらにもう一桁上。自分の貧しい金銭感覚に気付く。確認してから大切にしまう時、封筒に押された書店のゴム印が目についた。

それはつい最近閉店した老舗書店で、立地ときたら駅前の一等地。しかも、昔、私はここで書店員として働いていたのだ。好きなものが並んでいる場所で働くのは問題があると悟った職場でもある。ツケで社員割引で購入できるので給料日の天引きが異常に多くなる。店員としての役割より、読者に専念したくなってストレスがたまる。自分がいいと思う本があると読んで欲しくなって追加注文して平積みなどすると、通りかかった社長が「本屋の利益は少ないんだから1冊売れ残れば儲けなしだぞ」と怒っていく。実際、人文書がそんなに売れるはずないのだ。それでもまだ余裕のある時代だったのだろう、今から思うと。友達との待ち合わせも、書店だったら長時間待たされてもすっぽかされても平気なのでよく利用した。そうして利用していた店で現存しているのは僅か。その上この規模の店まで…。インターネットで便利に注文できるとはいえ、本屋をブラブラしているだけで、生きて読むべき本があると思って元気がでる。時代遅れの人間なのだ。
Commented by みゃ at 2006-05-19 20:31 x
【兄やんは秋葉系、私は天然??】

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by kienlen | 2006-05-19 20:30 | その他雑感 | Comments(1)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
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