標的の村

沖縄出身の年長の友人が、留守の間にこの映画のチケットを郵便受けに入れておいてくれた。自主上映会なので1日だけの上映。その日は予定があったがその時間を変更してもらって見に行った。沖縄の基地問題で、このタイトル。となると、原発始めとするいつもの構図、つまり住民の反対運動を分断するような形でつぶしていって結局はゴリ押しで何でもできてしまう権力…ああ、もう辛い、見たくない、どうせ弱者はつぶされるんだ、知らない方がマシだ、みたいな情けない気持ちが先立ってしまうが、せっかくのチケットだし見ないことには勝手に安易に判断するのも失礼なので、とにかく会場へ。驚いた。ものすごい人。広くない会場ではあるが、すでに満席で補助椅子がスクリーンのすぐ前にまで出されていた。こんな前よりは後ろの方がマシだと思って最後列に行き、そちらの補助椅子に座ると、隣に知り合いがいた。これは、これはと、挨拶。挨拶に立ったのは友人の奥さんで沖縄出身。後で知ったが、彼女は沖縄県民の運動に加わるために沖縄に移住するそうだ。

標的の村、というタイトルは比喩かと思ったら違って、まさにオスプレイの標的になっているという意味だった。自然豊かな森の恵みをいっぱいに受けて子ども達が遊ぶ様子と、それを見守りながら野菜の収穫をするお父さんが冒頭に登場。自分の中の子育てイメージはまさにこれ、これだけで涙が出る。そんな平和な村を取り囲むようにヘリコプターの離着陸場が建設されることになる。住宅からわずか400m。そしてオスプレイが木の高さすれすれに飛ぶ様子が映る。住民に知らされずに何が起きているのか、ということで説明を求めるが官僚の態度はもう見飽きたあれ。感情などあったら仕事ができないとばかりに閉じ込めているうちに扉が開かなった人達。それはそれで被害者かもしれない。とにかく単に自分達がそれまで通りに暮らしたい以上のことは言ってないのに、それがないがしろにされるわけで、その過程ははやり見飽きた構図だ。でも沖縄の人々はその構図が身に染みて分かっているのでしぶとい。映画を見に来るような人は村人頑張れと思うだろうが、こういう時に国のすることに逆らうやつはけしからんと感じる人が増えているように感じられてならない。日本中が沖縄になった時に初めて分かるんじゃあ遅い。予想していた以上にいいドキュメンタリーだった。終わり方が素晴らしい。ベトナム村なんてものがあったと初めて知った。
Commented by jun at 2014-02-19 18:20 x
見たかったな。負け戦もひょんなことから負けない場合もある。
また、長い歴史では必ず進んで行く。
前に記した巻町は珍しいケースですね。
当市も柏崎原発から直線距離で約60キロ。思いの外近い。
大雪の日に事故が起こったらそれこそパニックだ。
また、そちらにも行きます。
Commented by kienlen at 2014-02-19 22:19
見て欲しかったな。そしてその通りです。こちらにも来て下さ~い。
by kienlen | 2014-02-18 10:44 | 映画類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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