12人の怒れる男と優しい日本人

深夜に『12人の怒れる男』をDVDで観た。火曜日が某レンタルショップの半額デーなので、久々に行って物色していたものの、観たいと思うものがない。こんなものを10本も並べるならその分種類を増やして欲しいものだ、と思いながら、そう思う自分を変革して、ドドドと並んでいる大作に興味を持てれば問題ないのだが、と思ったりもする。そうなろうと努めたこともあって試しに『Mr&Mrsスミス』を観に行ってみたが、2度とこのようなものにお金を払いたくないと感じた。友達からは「いくらなんでもあれは」とか「恋人と行くものだ」とか言われたが、もし恋人と行ったらあの時間を別のことに使いたいと思うだろう。でもこれのパネルやポスターが店内で一番目についた。せっかく来たんだから『ノッティングヒルの恋人』『シービスケット』を借りることにして、でもなんとなく落ち着かずにブラブラしていたら下の方の棚に『12人…』を見つけた。

1957年のアメリカ映画をなぜ観たかったかというと、ずっと前に、若い友人がおススメだと貸してくれた三谷幸喜の『12人の優しい日本人』の印象が強烈で、下敷きになっているこちらを知らないわけにはいかないと思い続けていたから。恥ずかしながら私は、男が怒るというタイトルから西部劇かと思い込んでいたのだった。12人の陪審員が密室でスラムの少年が容疑者になっている殺人事件の評決に向けて議論するというお話。1人を除いては迷いなく有罪を主張していた人々が、じょじょに疑問を感じていく様子がリアルに描かれているし、そもそも人を裁くとはどういうことかを終始問いかけている。三谷幸喜の日本版は傑作だったが、設定がここまで同じだということには驚いた。日本では独自の裁判員制度のスタートに向けて裁判所がお土産付きの広報に励んでいて、説明会に何度か参加した私の手元にもどう使うのかよく分からない記念品が複数あるが、血税の一部だと思うとありがたくて捨てられない。それより、アメリカ版と日本版の2本を基礎知識として観る方が価値があると思う。
by kienlen | 2006-05-10 10:16 | 映画類 | Comments(0)

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