『くさいはうまい』

小泉武夫著。前から読みたいなあと思っていたのを、やっと何かの拍子で注文してやっと読んだ。くさいはうまいと思う人とそうでない人がいるんだろうけど、私は断然前者。臭いものが大好き。臭いというよりおいしそうな香りと感じてしまうほうだ。全体的には発酵の話しが多いけどそうでないものも含まれている。前半はくさやとか味噌とか納豆とか一般的な話で、このまんまいくのかなと思ったら後半は見たことも聞いたこともない話ですごく面白かった。ここまでやるか、という発酵方法と長い年月。中国の話しが結構多いけど、ある村では子どもの誕生祝いに仕込むそうで、それを子どもが40歳になった時に食べるという、感動的な話も出てくる。この本はもちろん感動物語なんかにはしてないが、年月の長さということ自体に感動が含まれる感じだ。いやあ、面白いなあ。もっともこんなのは序の口で、驚くべき話は別。

この間も友人とタイの東北地方の発酵させるソーセージを食べていて、かなり酸味が強くなっていて、ふたりでつくずく「このくらい発酵したのってホントに美味しいよねえ・・・・」としんみりしていた。それからキムチって美味しいよねえ・・・・としんみりし、発酵食品って美味しいよねえとしみじみしていた。娘がいたらか、そういう研究する学部に行ってよ、農学部農学部と何度も言ってきたことを言ったのだが、ダメだった。源氏物語って面白いよねえ、とか感動していてお話にならず。そういえばアレは食べ物の話しも出てくるんでしょうか。そうそうこの本、最後に中村雄二郎との対談があり、これが素晴らしい。においとは何かを発酵学と哲学とから語るんだから面白いはずだ。人生の教本にしたい本ということで保存本に。
by kienlen | 2013-11-14 08:14 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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