『反省させると犯罪者になります』

本屋をブラブラしていて発見。極端なタイトルと思ったけど、それに新潮新書って当たり外れが大きい感じだし、と思いつつ、ビビビとくるものがあって手に取ってみた。著者は長期受刑者、つまり重大犯罪を犯した人の更生プログラムに関わっているそうだ。とっても興味ある分野。常々疑問に感じているのは日本人って反省が好きだよな、ということで、それで反省ってそんな簡単にできるもんだろうか、テレビでよく頭下げて簡単に反省する図が映るけど、あれって本心かい、原因究明して結果を公表する方が叙情的に反省するより大事なんじゃないか、理由も聞かずに「謝りなさい」という親の姿を見ることがあるけど、それってどうなの等々の疑問がどっと脳裏をよぎるインパクトあるタイトル。

面白かったのは、著者が元中学と高校の教師であり、生徒指導では反省文を書かせていて、立派な反省文を書けば大丈夫と信じていた時期があったということ。それとの対比なんかもした上で、反省させるのはいけないと主張している。根拠として示しているのは犯罪加害者の言い分などで、私はこの主張には納得できた。エピソードや説明の仕方も面白くてとても読みやすい。最後は、ではどうするかという具体的な方法を提示している。相当丁寧というかくどい目な説明。親や教師を対象にしている感じ。いじめでもそうだけど、何かというと被害者の視点に立つことが大切とされているのをひっくり返して加害者の視点、つまり当人の視点で考えさせるのが肝心だと説いている。受容的にそれをさせれば反省は自然に生まれると。共感できた。
by kienlen | 2013-08-09 08:14 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
カレンダー