期待を裏切るビール

夜に行ったスーパーで、人の視線を感じて顔を上げたら、あまりきれいとは言えない身なりの男性が、じっと見ていた。何か言わないとならないような雰囲気。思わず「ウサギです」と言った。私はその時にキャベツの外葉を入れたコンテナをあさっていた。その男性は怪訝な顔で「う・・・」と言うから、言語障害でもあるのかと思ってゆっくり「ウサギのエサなんです」と説明すると「ああ、ウサギ飼っているんだ」と納得したようだった。「草がない時はキャベツが便利なんで」とさらに説明。別に説明を乞われていたわけでもないのに。これは見得というものだろうか。

ウサギにやるためにスーパーでキャベツの外葉をあさることはしょっちゅうだ。その時に、化粧もない、安っぽい服装のみじめなおばさんが節約して外葉を持ち返っていると見られているかもな、それはそれで別にいいけど、それに本当に困ったらこうして捨ててある外葉を食べる手はあるよなとも思っているので、かといって、誰かに興味を持たれているらしき場面もないまま5年も6年も経った。今日のように見つめられたのは初めてだ。で、その後、本当は困っているのにウサギのエサだと見得を張ったと思われるかもなあ、思わせておいた方がその男性のためかもなあなどと、細かく思った。実はキャベツよりも目当てだったビール売り場に行き、いつも飲んでいるエビスよりも高い、でもスッキリ感が好きなゴールデンエールを買った。なんか、あの男性に見られたくないなと思った。
by kienlen | 2013-07-21 23:54 | 出来事 | Comments(0)

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