『舟を編む』

大変人気の高い小説をやっと読んだ。そもそも三浦しをん、初めて。友人にファンがいるし、娘の友達にもいる。だから名前はよく聞いている。この間、映画が公開された時も、評判は良かったようだ。それなのに、見逃してしまった。かなり余裕のない中で何を選ぶかという時に後回しになったな。この本は、娘の友達が学校図書館から借りたものを娘が間違って持ち帰り、テスト中だからと積んであったのを私が借りた。旅先の1泊で読めるかと思ったら疲れてすぐに寝てしまい本日まで持ち越し。これは映画で見たら面白かったかも。ちょうど「横道世之介」の印象と重なった。つまりいい人ばかりで、あったかくて、見る人読む人を、世の中ってまんざら悪くないよな、と感じさせる。そういうのが求められているってことなんだろうか。横道世之介を見た、もうちょっと年配の友人が「物足りない」と言っていて、自分はあれはあれで良かったと思うが、と言ったのだが、この本を読んでいて、その友人の物足りなさをなんとなく想像できるような気分になった。

面白いことは面白いけど、斜め読みしようと思えばできるというか、いつもそこにあって欲しいというほどの存在感でもないというか、まあ、そこまでの重みに応えようというものでは最初からないに違いないけど。やはりこういう本を読むには年ってことか、みたいな感じになった。娘も三浦しをんは読んだことがないようだけど、どうなんだろうか、読ませて感想を聞いてみたいものだ。ま、いずれにしろ好みの問題。映画を見逃したのが残念ってことで。でもでも、辞書作りの話しをこういう風に描くのってそれはすごいなと思った。辞書に対する関心が高まったことは確か。こういう部署がなくならずに馬締さんのような方にはずっと活躍の場があるように願いたい。スピードとか合理性を追求したくない者からのお願い。同じ作家の別の作品を読みたいかというと、微妙だなあ。なんか、横道世之介もそうだったけど、って、比べるもんでもないんだろうけど、主人公がちょっとした変人扱いというのが、なんかちょっと解せないな。そういうのって結構苦手。もっと淡々と描く方が、自分としては好み、活字なら。
by kienlen | 2013-06-23 09:59 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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