『絶望の国の幸福な若者たち』

図書館でたまたま見つけて、タイトルがそのまんまズバリだなと思って借りてみた。古市憲寿さんという社会学者の著。執筆時点で26歳。8刷になっているということは、結構話題になったということなんだろうか、知らないけど。いかにも社会学という感じの進み方になっている。そもそも若者って何だ、という問から始まるところもいかにも社会学という感じ。もっとも他は知りませんが。で、この時代に若者というくくりは無理だろうということをまず前提にする。で、今の若者は大変だという言説があるが、それはどうなのという検証。じゃあ、いつだったらいいかというと、やっぱり今がいいよねってことになる。だって楽しいことはたくさんあるし、携帯のない時代に戻りたくないもんと。確かにそうなんだろうな、と特に違和感なし。

途中は復習っぽい説明で飽きたから斜め読みで飛ばした。どっちかというと後半が面白いなと思った。なるほどと思ったのは、市民革命と産業革命をパクリやすさで比べて、日本はパクリやすい産業革命だけもってたから民主主義はさておきのまま経済発展してきたというところの、パクリやすさという表現。そして一体日本はどこに向かうかという時に、結局江戸時代の身分制に向かっているのだというのは、とても分かる気がする。伝え方が分かりやすいといった方がいいかな。そして一億総若者時代へ。時給300円でも楽しみを見つけるしかないね、みたいな。分かりやすいのは、別に物理的な若者の話しじゃなくて、自分らのことだと思える状況にいるからだと思う。そうそう、もう若者になっているわけだ。実際のところ健康志向の総若返り時代の風潮にもあっているなあ。なんてことは本にはなかったけど。
by kienlen | 2013-04-29 23:31 | 読み物類 | Comments(0)

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