『精神鑑定とは何か-責任能力論を超えて』

高岡健さんという精神科医の著。どっかで聞いたことのある名前だなと思ったら、多分一度講演会に行ったことがあるように思う。不登校の子を持つ親の会が主催したもので大勢集っていてびっくりしたのだった。ただ確信はないな。その時の話は、不登校も引きこもりも自分を守るためであるからいくらでもせよって話だったように記憶している。この本は図書館をぶらついている時に目に入り、タイトルで興味あったのと開いたら文字が大きくて読みやすそうだったので借りた。字が大きいのでじきに読める。そういう本は買うとなるとお得感は得られないが借りるには適当。内容はタイトル通りで、精神鑑定についてひじょうに基本的なことから説明しながら著者の主張を入れていて、それに事例もあって飽きないし、まっとうな内容と感じた。

失礼ではあるが、何となく精神科の医者ってどこまで信用できるのだろうか、という負のイメージがある。だって、こんなに鬱病だらけでいいのかなあとか思うと。この本を読んでいて精神鑑定で結構すっきり分かる部分があるんだなということを感じた。ご自身の分析も掲載されていたが、なるほどって感じ。裁判員裁判によって鑑定も簡略になったり省かれたりすることへの危機感は強く、その警告があるようだった。ここんとこ、諸事情あって人って成育環境が大きいなと大変に強く思うようになっているものだから、特に少年犯罪で厳しくすればいいという論調は、素人ながらとっても疑問だし、ここでの主張についてはいいなと思うが、犯罪の場合に難しいのは、被害者側からどう見るかなので、それはもう社会全体が包容力を持つことを同時に進めていかないとこちらの側の方向にいくのはなかなか難しいような気がする。
by kienlen | 2013-04-15 20:48 | 読み物類 | Comments(0)

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