『日米開戦の真実』

佐藤優著。副題は「大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く」となっている。寝る前読書で細切れで間に他が挟まったりで随分な時間がかかってしまったが、それはつまらなかったからではなく、面白い本だったし、意気込みが感じられるなと思ってあとがきを読んでいたら、佐藤優の作家としての初期の頃の著作だったことを知った。どうりで。大川周明の本は読んだことがない。思想史を研究しているわけでもないし、それを読むというほどの熱意はないのだが、何かちょっとくらいかじらないとお話にならないなという感じが、他の本を読む中でここんところ特に高まっていて、だったら分かりやすく解釈してくれるに違いない佐藤優の解説付きでと思った。大川周明のセピア色の写真を配した表紙がひじょうにかっこいい。しかし文庫だから扱いは丁寧さを欠いてちょっとぼろくなった。申し訳ない感じ。昨日出先で入った文具店で本カバーを買ってしまったのはその申し訳なさから。

大川周明の著がこんなに読みやすく面白いのだというのがまず発見だった。自分にとってはかなりのことが新鮮だった。例えば東インド会社って何って、名前は聞いたことがあっても、そこで起こっていることを知っているわけじゃないし、まして国との関係、国際関係の中でどう位置付けるかは何も知らない。世界の大きな波の発生源に迫っていて、内容的に心地良いはずはないが、思想としてはとても心地良い、というのは変だけど、そんな感じだった。そこにもってきて、佐藤優が突っ込んだ解説。何というか贅沢な本である。今の時宜に読む価値はあると感じる。とにかく思ったよりもずっと読み易く充実度の高い本だったな。この間、ネットの入門講座を、義理半分で受講することになり、情報なんていかにも安易に摂取できて発信ができるという話のオンパレード。自分のノロノロな生活って何なんだろうとかなり落ち込んだ面もあったが、昨日の出先の大きな本屋に入ったとたん安心した。これもありだし、別に好きなものをやめる必要はあるまい。本日も行こう。
by kienlen | 2013-02-15 11:01 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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