『マドンナ・ヴェルデ』

久々の海堂尊本。図書館でたまたま目についたので借りてきていた。恩田陸読んで横山秀夫読んで真保裕一読んで海堂尊と続いたら売れっ子作家シリーズ。これはもう次は池井戸潤です。そうしよ。今日書店に行こう。本好きな友人と話していて感じたことは、自分はこういうあまり動きのないものが好きなんだなということだった。海堂の中ではイノセントゲリラがすごく好きなのだが、これはもう会話ばっかり。アマゾンの評判もすこぶる、といえるほど悪かったので、どれほどつまんないのかと期待したら完全にはずれて面白かった。で、このマドンナも場面はひじょうにシンプル。現場の医師を代弁して熱くなってるっぽいところが素敵でした。こうして売れっ子シリーズやっていると、どれもいいけど、海堂作品はほっとする感じが大きい。ドロドロ型の人物がいなくて、基本的に論理の破たんがあるなしについてまっすぐにいっちゃっているところ、すっきり感がある。

この本でも論理か感情か、みたいな議論が出てくるけど、理屈じゃないよって人と、いやいや理屈がないとね、って人がいる中で、そのバランスがどうかによって好みも違ってくるだろうが、そのバランスが自分にとって適度に感じられるかというと、好きだな、こういうのは。半端なところで片付けてないところがいい、まあ、片付けているのもいいから、そうそう簡単に分類できず、好きなのは好きというだけだけど。大きくでなくて面白い。小説として面白いというよりか、ここでこの人にこう語らせている意図は如何に、みたいに想像するのが面白いといった方が適当かな。特に無責任なシステムとか人に対して熱くなるのが拍手もので、現場で生死に日々直面している人だからの責任が迫ってくる。だめだ、また読みたくなってしまう。作家で当人に会ってみたい人っていないけど、海堂さんは直接見てみたいな。前に講演会があったことを後になってから知って残念に思った。
by kienlen | 2012-10-12 09:11 | 読み物類 | Comments(0)

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