「それでも、愛してる」

この間ぶつけた車の修理がやっと終わった。修理に手間取ったんではなくて持ち込むまでに手間取っていたから。友達がピックアップを手伝ってくれるということで頼んだ。それからお昼を一緒に食べた。食べ終わり近く、映画を見るかということになった。ラム・ダイアリーは時間が合わない。ぴったりなのは「それでも、愛してる」だった。全然見たくないタイトル。えっと思ったら「ジョディフォスターので、うつ病の…」と言われ、予告編を見た時に見たいなと思ったものであることに気付き即決。珍しくひとりじゃない鑑賞となった。音楽とても良かった。内容も良かった。役者も良かった。面白かった。結局、何がいいたいのかがよく分からないところも奇妙な味わいを残して良かった。それはつまり、アメリカの価値観みたいなものへの批判と肯定が入り混じったような感触というか、とにかく最後のすっきり感はなく、何というか最後にまとめるというんじゃなくて、随所随所がずべて示唆的という感じの映画だった。うつ病をこういう風に扱うとは、さすが、感心、感心。映画の娯楽性、適度なユーモア、適度な風刺等々たっぷりな盛り付けなのに過剰感がないのが素晴らしい。

会社を立派にした社長の跡取り息子がうつ病になっているというところから話は始まる。後取り息子なんて、日本人向けかと思うような設定。この社長の妻を、監督でもあるジョディ・フォスターがやっている。高校3年と、まだ小さいふたりの息子がいる。うつ病の社長であり夫は、眠ってばかりで無気力。ところが、ある時、ひじょうにいい状態になる。腹話術でぬいぐるみを使って人とコミュニケーションするようになったわけだ。腹話術とっても上手。最初は周囲もびっくりするが慣れてくる。事業もうまくいく。開発した製品が大ヒットしてテレビ出演も腹話術でする。家族関係も改善の兆しを見せる。ところが妻が結婚記念日くらいはぬいぐるみなしで過ごしたいと言って実行するところからおかしくなっていく。リアルである。追い詰められていくところなど、母もこうだったのか、いやこういうタイプとも違うだろうな等々想像していた。一方で息子の様子も重要な線となっている。いかにもクライマックスというような場面があり、最後は・・・・だが、一応無難というか、しかし何か分からなさを残すようになっている。もっともこれを分からなさと思わないと、ちょっと陳腐という感がなくもなし。色々と自由に感じる余地を残してくれている映画らしい秀作って感じかな。特に期待してみたわけじゃないこともあって満足度ひじょうに高い。
by kienlen | 2012-09-04 16:25 | 映画類 | Comments(0)

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