『アナーキー・イン・ザ・JP』

友人が2冊貸してくれた本のうちの1冊。もう1冊が、若い頃に好きで読んでいた岸田秀ので、こっちは「駄洒落だけど」みたいな期待感を抱かせない友人のコメントだった。すぐに読めるとも言われたし、じゃあ目を通すか、程度で読み始めたら、なんと、面白い。それで斜め読みじゃなくてちゃんと読むことにした。著者の中森明夫は、名前は有名というか、知っているけど、何かまとまって読んだことがあるかというと、ない。雑誌で見たかもしれないけど、自分の興味のある分野でもないんだろう、特に気になったことはなかった、というより、読んでみたいと思ったことのない方。それもあって、意外な面白さにびっくりした。

17歳の高校生の男の子に大杉栄が取り付いて、というか、脳内に入って来て、その17歳と対話しながら進んでいく物語。大杉栄の著作は読んだことがないと思うけど、ひとつくらいは読みたいものだと思っていた人ではあるので、この本を読んでいる最中に1冊注文してしまった。そういう人が結構いるかも、と思った。で、アナーキストが色々登場して、現代と100年前を行き来するわけで、この軽さが、いかにもありそうな感じだった。最後の方はちょっと飽きてきた感じ。どんな終わり方をするのだろうかというのが興味深かったけど、うーん、3分の2くらいまでが面白かったかな。何か、海辺のカフカを思い出したんだけど、いけないんだろうか。小説、それほど読んでないからレパートリーが欠しいから。それとこの間みたミッドナイト・イン・パリも思い出した。
by kienlen | 2012-08-29 22:57 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


by kienlen
カレンダー