ビジネス本2冊『決断する力』『徹底マネジメント』

全然関係ないのに2冊並べてしまったのは、単に体裁が似ているから。つまり、数ページ色々書いてあって、最後にまとめとかポイントということで太字の教訓みたいなのが書いてある。参考書的というか、ビジネス書ってこういう体裁が多いんだろうか。ほとんど読まないから知らないが、教訓を得たくて本を読むわけじゃない自分にはひじょうに苦手なスタイル。結構前にネットで買って開いたらとたんに挫折したのが植田辰哉著の『徹底マネジメント』。もうなあ、本屋で手に取っていたら絶対に買わなかったのにとがっくりきた。写真のセンスも苦手だし、何か書き方とか諸々基本的なセンスが駄目。それで挫折しているので中身は読んでない。それもあってこういうスタイルがさらに苦手になったのかもしれない。で、猪瀬直樹の本は、著者からのいただきもの。すごい立派な筆文字のサイン入り。本をもらうなんて嬉しいので開いたら、そのスタイルが植田監督の本に似ていたので、ちょっと読まず嫌いでしばらく放置しておいた。でも、昨日電車の中で5時間くらい過ごしたので読んでみた。

体裁で引けていたが、読んだら結構面白かった。東京都の副知事として、東日本大震災の時に都がどう対応したかとか、東電に対する批判とか、代替エネルギーをどう確保していくかとか、政治家、そしてリーダーとして危機に際して必要な資質とか思考とか実行力とか、タイトル通りの決断力の大切さを具体的に自分が何をしたかを挙げて説くもの。論旨明快、文章平易、イライラ感なし、ストレスなしで読める。ソーシャルネットワークの貴重さもこういう示し方だとなるほど。なんだ、これならもっと早く読んでも良かったなって感じ。各々の主張について違和感があったわけじゃないけど、危機に際して強いリーダーが決断するのは必要と思うし膠着した仕組みも問題はおおいにそう思うし、自助もそう思うが、平時もそれで徹底するようになるということってどうなの、という不安は拭えなかった。国政のあまりの体たらくに東京都ががんばらないといけない、という点が強調してあり、このあたりはなるほど首都ってそういう役割があるのねって感じた。そこに大阪が加わったことを歓迎している。なんと言うか、良き人がふさわしい人がリーダーになるといいけど、そしてリーダーになっても正義を全うしようとすればいいけど、それを前提にはできないということを織り込んでおかないと危機管理としては怖いなって感じ。でもそういうことを言い始めると分かりやすい本にはならないし、決断はできにくくなるから本のテーマ外には違いない。
by kienlen | 2012-05-10 10:31 | 読み物類 | Comments(0)

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