『あんぽん-孫正義伝』

佐野眞一著。本の存在を知った時から読みたいなと思っていたのをつい最近になってやっとアマゾン注文。そういえば本屋にしばらく行ってないなあ。注文してある雑誌も引き取りに行ってないままだ。今日、行くか。厚くて読みでがありそうだからゆっくり読もうと思っていたのに面白くてじきに終えてしまった。孫正義のことはほとんど全く知らない。ソフトバンクの社長とかメディアの買収がどうのとかくらいで名前知っているな、程度だった。あと、ビジネスやっている人にとってのカリスマ的な存在であることは周辺の雰囲気から。自分が彼に興味を持ったのは原発事故後の自然エネルギーの基金設立とか寄付とかから。がんばって欲しいなという気持ちになった。そんな程度なので、どっちかっていうと佐野眞一が書いた評伝を読んでみたいという方の興味が強目だった。ということで評伝というのは一挙両得みたいなところはある。スティーブ・ジョブズのも読んでみたくなったな。

孫氏の評伝は相当数出ているようで、ここでは「御用ライター」によるものとして結構辛らつな扱いになっている。そういうことも含めて、また日本の政治への危機感など、著者の思いが随所に熱くこぼれ出ているのが面白かった。評伝で家庭環境とか生育歴をたどっていくのは最低限必要なことのように思えるけど、どうやら他のはそうではないらしい。読んでないから知らないが。それから本の目的によって違うんだろうけど。というわけで、この本は網羅的で「孫家三代海峡物語、ここに完結」という帯の文句になるのだろう。そういう満足感は得られる。それにしても韓国の物語は熱い。映画もそうだけど。在日の人達の歴史があり家族の物語があり、IT業界の様子があり、韓国にも飛んでいるし、スリリングで面白かった。最終章のタイトルは「この男から目が離せない」。色々な意味でそういうことになっていて、読んでいるとその通りだと思う。単純ではない人間関係も分かりやすく書いていてひじょうに読みやすく、諸事項の背景説明も適度で物語性もたっぷりで万人向けな感じ。
by kienlen | 2012-04-23 08:44 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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