想定外ってこれか

先週の今日、つまり土曜日、娘と「幸福の経済学」というドキュメンタリー映画を見てから辻信一と大和田順子と飯田哲也という豪華メンバーのシンポジウムという充実の長時間を過ごした後、その間に着信のあった父に電話すると弟が出た。弟の息子の高校入学祝いでもするのかなと思いながら「もしもし」と言うと全く思いがけない言葉が返ってきた。「ばあちゃんが、首吊っちまってさ」というのである。何それ。とにかくどこに行けばいいのか尋ねても要領を得ない。「検視中だから」と言うばかり。検視って、現場でしているのか、病院に運んでいるのか。検視ってことはすでに死亡しているということか。何とか当面の行き先を聞き出して、とりあえず実家に行くことにした。娘に伝えると当然びっくり。しかし娘と一緒にいる時だったのは幸いというか。ふと、弟の息子も連れて行った方がいいかと思って尋ねることにしたのだが、弟は不要だと言う。娘にとったら仲良しで、ふたりでばあちゃんにはさんざん世話になったいとこに電話したいということで、娘が自分の携帯からすると、すぐに切れた。「風呂に入っているって」と言ってから「こんな時に風呂に入るってすごいよね」と言う。運転しながら、こういう時風呂に入るのがどういうことなのか考えたが、よく分からない。

警察の車がたくさん止まっているから庭に入らないよう指示されていたが、到着した時はすでに警察が去った後で父がひとりでいた。最も恐れたのは、父と母が口論でもして発作的に、という状況だった。これだとある程度のショックがあるのではないか。状況を聞くとそういうことは全くないということだった。「遺書は?」と聞くと、自分では見つけられなかったが、警察が「あそこは」と示した場所を見たらすぐに発見されたという。さすがに専門家である。で、当人がどこにいるのか聞くと「脳死状態で病院」ということだった。すぐに行ってみようと言うと、少し仕事に行った弟が迎えに来るから待つという。これは動転しているゆえなのか。自分が乗せて行くからそんな必要ないでしょ、と説得して3人で病院へ。そうか、携帯電話に慣れていないと、予定変更するということにも抵抗があるのだろうな。病院の当直は実家のすぐ近くの、本家に当たる家の娘さんだった。そういう付き合いのない私はあまり知らないが、父としては頼りになる存在。ただし、このくらいの年齢の人なら隠したい状況を隠すこともできない、ということらしい。それにしても想定外だった。しかし、振り返ると、当人は隠していたのでよく分からないが、心療内科とか病院通いをしていたと聞いているし、父から聞く症状はよく聞く鬱病の典型に感じられてはいた。知識としては知っていたし、友人にもいたので知っていた自殺願望。でもあの母が、ということで結び付けることができずにおり、心底びっくりした。
Commented by jun at 2012-04-05 19:16 x
突然のことで何と言っていいか分かりません。こころよりお悔やみ申し上げます。
Commented by kienlen at 2012-04-05 21:21
お言葉、ありがとうございます。
by kienlen | 2012-03-31 07:52 | 家族と子供の話題 | Comments(2)

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