池井戸潤著『果つる底なき』

この間友人と話していて「楽な道を選ぶのは良くない。難しい方を選ぶべきだ」みたいなことをうかがった。ビジネスの話題だったのだが、自分にはあまりピンとこない面があった。というのは、自分の場合、何が楽で何が困難かが、そもそもよく分からないからだ。たいていのことは両面ある。その時の話題は多分そういう次元の話ではないのだと思うけど、池井戸潤の小説を立て続けに読んでいると「なるほど、これが楽な道を選ぶってことだな」と確信する。これこそが、易きに流れるってことだよ。昨日は『果つる底なき』を読み始めたら止められなくなり、する予定だった仕事もやらずに終わるまで読んでしまった。なるほど、こういうことをしているとビジネス的にも駄目になるに決まっている。ま、暮れまでが妙に忙しかったし、一休みしようというところだからと自分に言い訳しつつ、また同じ作者のを読み始めてしまった。ううむ。でも今日は我慢するのだ。

それにしても面白かった。今までの中で、といってもまだ2冊だけど、一番かな。携帯電話が出てこなくて公衆電話だったりするのが不思議だったら、もう随分前に発行されたものであることを後で知った。銀行を舞台にしたミステリー。いかにも物語って感じで、それに感情移入できる登場人物がいないので娯楽本として単純に面白く読んだ。空飛ぶタイヤだと何度も泣けてしまったが、そういう心に迫ってる感じがなく安心。テレビドラマって感じかな、まあほとんど見たことないから想像ですが。この作家のはあと2冊でおしまいにするつもり。半ば義務的な本もたまっていることだし。
by kienlen | 2012-01-16 10:36 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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