『日本を滅ぼす<世間の良識>』

森巣博著。この人好きと言ったら知人から郵送されてきた本。何でも口に出してみるものだ。早速読んだ。講談社新書。難しくもないので、高校男子バレーを見ながらひっくり返っての読書にもちょうど良かった。中三程度の知識の持ち主ということで自称チューサン階級を名乗る著者が、チューサン階級の目線で世の中の摩訶不思議を率直に口に出してみます、という感じのスタイル。同じくチューサン階級の人ならほとんど同感と思うのだが、そうじゃない人もたくさんいるのかなあ、ということになると、案外日本にはチューサン階級が少なく、良識階級が多いということかもしれない。この両者、対立概念かな。笑えないことを笑える表現で書いているのはいつもと同じ。本のタイトルを「おとーちゃんばかりが饅頭を食べる思想」としたくて編集部に提案したそうだが、却下されたそうだ。理由は「新書のタイトルにふさわしくない」ということだそうだが、新書じゃなければ却下されなかったのかなああああ。

本文にもこのおとーちゃんばかりが饅頭を食べる、という表現が頻出。タイトルにならなかったことへの仕返しかと思わせるくらい。しかし言い得ているとは思う。一部の人ばかりが饅頭を食べ、もうちょっと多くの人がそれにぶら下がっているという構造になっている感は、まあ鈍感なチューサン階級にだって体感できるレベルにきていると思うが、感じちゃうのも怖いしなあ、出口もありそうにないしなあ、感じないふりしてぶら下がる方が饅頭の皮くらいの恩恵にはあずかれるかもしれないしなあ。なんてことが書いてあるんじゃなくて、民主主義についての内容。特に今回は、ジャーナリズムというのが民主主義社会において果たすべき役割とは何かということをひじょうに易しく解いている。本当に易しい。副読本としてチューサンくらいに配布してもいいのじゃないだろうか。反論を求める部分も多々あるので、議論とかディベートとかの教材にもいいんじゃないかな。友達が読みたがっているので、さっそくそちら行き。まだ仕事モードになれず本読む日々を引きずっている。まずい。
by kienlen | 2012-01-09 09:03 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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