『世界インテリジェンス事件史』

佐藤優著。寝る前に2,3pという具合でちっとも進まなかった。事件史というタイトルなので、系統立ててあるのかと思ったら、そういうのではなかった。雑誌の連載をまとめたもののようなので無理もないか。ハードカバーなので重みがあり、文体も重みがあるけど、新帝国主義の台頭に日本はどういう国家戦略で臨むかということについて、愛国者が功利主義的に、インテリジェンスという観点から、歴史上の出来事を例に分析しているということになるってことでいいのか、雑誌だから短めだし、それもあって、そうそう起伏に富むわけでもないので、半分くらいでいいかなって感じてしまいました。なんとか最後まで一応読んだけど、流しちゃった部分もあり、それでは読んだことにもならないか。

結局自分の好みが何なのかということになってしまうんだろうけど、どこか物語性が欲しいなって感じ。だから最初のゾルゲ事件は面白くて、多分それで買ってしまったんだと思う。多分そうして1章と2章、つまり「インテリジェンス戦争の舞台裏」と「主要各国のインテリジェンス機関」は、まさに自分のような中庸な一般素人読者向けに物語性を持たせたものにして、後半で愛国者の本領へということみたいだな、という感じだった。よって後半はちょっと飽きたっぽい。後半が面白い人もたくさんいるんだろうけど。でも、全体に面白くないかといえばそんなことはなく、なるほど、こういう風に読み解くんですね、ってところは面白かったです。やはり雑誌の連載って文章を飾っている余裕がなから、単行本になった場合は、その遊びのなさが、最後までいくまでに疲れさせてしまう一因じゃないかなって気がするな。何かの目的があって読むにはいいんだろうけど、本の愉しみという点で、快楽部分が今ひとつな感じだった。
by kienlen | 2011-11-03 18:24 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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