『外科医 須磨久善』『死因不明社会』

2冊とも海堂尊著。これは両方とも小説じゃなくてノンフィクション。『死因不明社会』の方はブルーバックスで、それなのに小説でお馴染みの人物が登場するという画期的な構成になっている。これを読んでおくと小説の方の理解がしやすくなるように思う。医者で作家という人は渡辺淳一も確かそうだったし少なくないように思うが、こういうタイプはどうなんだろう。繰り返しになってしまうがひじょうに面白い。具体的な主張があってそれを訴えるために小説を書いているみたいだ。主張というのは死亡時医学検索でのAi導入、つまり死因を確かめるために画像診断をせよということ。なぜ必要なのかの説明も、なぜ普及が進まないかの説明も、明瞭な言語で明瞭に解説してあるのでとっても分かりやすい。とにかく読んでいてストレスがない。入り組んでない、ごまかしがない。そして面白い。

実家から戻った娘とひとしきり海堂本の話題。息子が全く本を読まない人種なので、子どもと同じ趣味で話しができるなんて今まで考えたこともなかった。なるほど、こういうことですか。彼女も相当なファンでバチスタシリーズは何度も読んでいるとのこと。イノセントゲリラの祝祭が好みとは渋くていいじゃないか。このノンフィクション2冊は未読ということだから「買ったから勝手に読んで」と言っておいたが、どうかな、難しいだろうか。映像化されたのは娘もあまり興味をもっていなかった。この人のは文章の面白さがあるので映像でキャラクターをシンプルにしてしまうと多分つまらなくなりそう。そういう話しをしていた。でも外科医須磨久善の主人公は水谷豊がやったらしいよ、解説も書いているよ、と言うと「えー、じゃあ見たかった」と言っていた。本を全く読まないのも困ったなあと思っていたが、本を読むことで現実味が薄れる例はここにあるから、それはそれで…どうなんだろうか。この間読んで面白かった森博嗣のを読み始める。うーん、これもかなり面白そう。わくわく。
by kienlen | 2011-08-17 16:28 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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