「アレクセイと泉」

劇場で上映するというから見ようと思っていた。期間はたった1週間。気付いたら昨日しか行ける日がない。ランチを約束してあった友人に「映画見るから駄目になった」と連絡し、午前中のちょっとの予定の打ち合わせへ。それがちょっとじゃなくなった。間接的にいろいろつながっているような規模の町なので、初対面だった相手と話せば話すほど仕事でニアミス関係があったことが分かりついつい雑談で長引いた。それで何だか映画の気分でなくなった。やらなくちゃならない仕事の間接的上品な催促もあり、映画の場合かよ、である。で、キャンセルした友人に「やっぱり食べよう」と電話して食べた。それから在宅仕事少々。でもどうしても映画が気になる。結局夕方の上映のに行くことにした。やることやってないんだけど。で、結果的に、実にいい映画だった。観て良かった。チェルノブイリの原発事故で居住できなくなり地図からも抹消された村、原発から190キロ離れた村に自主的に残った50人くらいの村人の生活の様子を淡々と描いたドキュメンタリー。ということは知っていたので退屈かなあ、などと思っていたのだが、そんなことは全くない。

美しい映像、美しい音楽、それと人間存在そのものという感じの暮らし。つまらん説明などいらないのだ。ほとんどは高齢者で、たったひとり30代の青年が残った。高齢者は力仕事ができないから、この青年アレクセイは引く手数多。みんなよく働く。で、物語には中心が必要であるから、それが「泉」。放射能汚染がひどいのに不思議なことにこの泉からは検出しない。だから村人が生きられる。こんこんと沸く泉の様子がクローズアップされる。私の生まれた村は常に水不足で、よく井戸に水くみに行った。一体どれくらいの深さがあるのだろうかと怖かった。水くみのあの感触は分かるなって感じ。あっちの井戸はもうない。あのままだったら使えたかもしれないのに。いろいろと失うことにより文化生活にシフトしたのだ。いい気分で見終えた。知り合いがいてお互いににっこり。携帯に着信がいくつもあった。コールバックするとそのうちのひとりがすぐ近くにいる模様だったのでちょっと会うことになった。娘の夕食までに戻る約束だったからほんのしばらく。ビールと餃子などをごちそうになる。迷ったけど見て良かった。
Commented by jun at 2011-07-22 20:24 x
ニアミスついでですが、私の手元には「ナージャの村」(1997)と「アレクセイと泉」(2002)のDVDがここ数年置いてあります。いただいたものですが。
確かに映像や音楽の美しさが印象的で、また人間の暮らしが程よく描かれていたように思います。
Commented by kienlen at 2011-07-23 08:33
ナージャの村を見てないんです。見たいな。借りようかな。でもまだひとつ借りっぱなしが。絶対近々返却します。大きな画面で見たい。そうでないと挫折するかも。
by kienlen | 2011-07-22 18:58 | 映画類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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