『決断力』

羽生善治著の角川の新書。娘が先に読んでこっちに回ってきた羽生関連本3冊のうちの2冊目。これはどうかなあ、この歳になって読むんじゃ遅いというか、もっと若い時ならなるほどと思えたかもしれないが、しかし私はもともと人生訓みたいなのはごくごく若くて苦しんでいた時を除いてはほどんと興味がないので、テーマとして最初からいまひとつなのだった。それで書店で見つけた時に買わなかったわけだ。その印象は当たっていたなというところ。なんで買っちまったかというと、アマゾンで大人気だったからというのが大きい。どーも、最近、あの評価と自分の感想の違いを感じているところ。そういえば昔から売れ筋本で面白いと思ったのはそんなにないしなあ。やはり一般読者を想定するとこういう一般的な本になるのはしょうがないんだろうな。つまり想定読者でないってことなので本が悪いわけじゃない。羽生さんの姿勢とか誠実さとかよく分かって好感は持てたし。

この間の米長さんとの対談が面白かったのは、米長さんのある種の毒というか、さすがに年長者の貫禄というか、それと謙虚さの同居がひじょうに面白かったし参考にもなったんだということを、こっちを読んで改めて感じた。あとは全体的に起伏がないというか、あるところから入ってくる感じがなかった。ずしんとこない。かといって軽いわけでもないのがなんか微妙な感じだった。結局自分が何を好んでいるかを知るだけじゃないか、知ったからって別にいいことがあるわけでは全然ないのに。もっともいいことを求めて生きているわけでもないからいいんだけど。何でもいいのだ、という割には結構うるさい自分かもしれない。いい意味の優等生の人生訓ってところで、内容は悪いとは思わない。若い人なら楽しめるかも。なるほど、歳を感じるのはこういう時なのだ。
by kienlen | 2011-07-18 12:01 | 読み物類 | Comments(0)

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