『消費するアジア-新興国市場の可能性と不安』

書店で見つけて「面白そう」と思ったわけでもないのに、タイの話が多かったのでなんとなくお勉強モードで購入。結局最後まで「勉強、勉強」と思いながら読んだ。ということは、つまりすとんと入ってこなかったということなんだろう。タイという身近な話題でなければ早々に挫折するところ。もちろん本の中身の問題と言うつもりはなく、自分の問題。こういう本って経済学の分野になるんだろうか。よく分からないが、いずれにしろ物語性がないというか、読んでいて、こう胸躍る感のないのが、ワガママな読者としては「もうちょっとなんとかしてもらえると読みたいのになあ」となってしまう。で、こういう内容に物語性をもたせる必要なんてないんだろうし、もたせたらおかしいのかもしれない、よく分からないが。

私がありがたいなと感じる本というのは、その道の専門の方による、一般読者向けを意識した平易なもの。こういう本もそういう可能性があるのだと思うので残念。同じ著者の『老いていくアジア』は、新しい発見があって新鮮だったと感じたが、こっちのは、そこまでの感じを持てずじまい。帯にあるように、中進国において「国別のGDPはもはや指標ではない」というのは、その通りと思い、なんだ、経済の世界って今ごろそう言ってるのかみたいな、門外漢には逆の新鮮さだった。つまり平均って何よということなんだけど。あとは「成長するアジアとどう向き合うか」と「日本が生き延びるための知識と戦略」という帯の惹句通りの内容。原発のアジアへの輸出はチャンスとしているが、それは勘弁していただきたいなあ。しかし、じゃあフランスが売り込むだろうってな話になるんだろうか、あるいはアメリカなのか知らないけど。それよりここで書いているほどの日本の技術力なら代替エネルギー技術の輸出の方が迷惑じゃないと思うんだけど。ここに書いているように教育レベルといい国内におけるあまりの格差なんだから、そもそも原発で誰が働くのだろうか。ちょっと思い浮かばない。
by kienlen | 2011-06-12 19:05 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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