12人の怒れる男

1954年製作のアメリカ映画を念願叶ってやっと見ることができた。三谷幸喜の「12人の優しい日本人」を見て面白かったのにベースになっているのを見てないんじゃな、といつかいつかと思っていたのがやっと。しかも映画館のスクリーンで。カサブランカ同様、午前10時の映画祭の中のひとつ。これは何があっても見るのだと決意し、第三の男を諦めて臨む。全部観たら5万円にもなるから何かを諦めないと。昨夜、事情があって市内のホテルに宿泊した。それで、娘と朝9時半に映画館のロビーで待ち合わせて一緒に鑑賞予定にしてあった。チケットを買ってコーヒー飲みながら待っている間に何人かの知り合いと会う。娘はギリギリになって入ってきた。来ないのかとはらはらした。とにかく大変面白かった。陪審員の12人が小さな密室で、裁判の被告が有罪か無罪かを議論するだけという内容なのに、この面白さ。素晴らしい。深い。議論が進むにつれてその人の人間性や生い立ちなどが浮き彫りになってくる。

思わずうなづいたり笑えたり。満足だった。60年近く前のものだが、普遍性があるから名画なのであり、何年たっても見るに耐えるものであり続けるに違いないと感じた。娘も開口一番「古い映画って思えない」と言った。電車の騒音がポイントのひとつになるわけだが「電車の音は今よりうるさかったんだろうね」というのは今の子どもらしい感想になるだろうか。今さら見て感動というのも遅すぎであることは認めるとして、でも感動した。時代を感じさせるとすれば、希望に満ちていることかな。閉塞感よりも希望を感じる内容。民主主義とは、アメリカの価値観とは、正義とは、みたいな基本的なところで。今の時代にこそ見るべき映画といえるようにも思う。充実感があったので娘と近所のイタリアンの店でランチして帰った。趣味がなく暇な娘を持つ楽しみもある。中学生までは500円というのもギリギリありがたい。自分としては平日の空いている時にゆっくり見たいが、こういう機会でもないとチャンスがないかもと思うとあと何本かは同伴したい気がする。
by kienlen | 2011-02-20 14:01 | 映画類 | Comments(0)

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